進路

 初期臨床研修マッチングが近づいている6年生と面談。


 「初期研修病院って、どういう基準で選んだらいいんでしょう?」

 「うん。もっともな疑問だね。そうだね・・ やっぱり、人かな。『こんな先生のようになりたい』とか、『こんな人と一緒に働きたい』とか思える人が居るところがいいだろうね。でも、全員がそんな人という職場はないからね。心が折れない程度に頑張れそうなところが良いと思うよ。」

 「はい。そうですね。」

 「ときどき、学生と話してるとね、『○○病院は手技をたくさんやらせてもらえるから良い』とか、『◇□病院では、CVを1か月で何件入れさせてもらえる』とか、『救急対応が何件できる』とか言うのを聞くんだよね。そういう気持ちもわからないわけじゃないけどね。」
 
 「はい。」

 「でも、その学生のいう何件の”件”ってね、それぞれ一人ひとりの患者さんで、ご家族がおいでるわけでしょ。ご本人、ご家族がその言葉を耳にしたら、どう思うかな? きっと、いい気持ちしないよね。」

 「そうですね。」

 「ある病院の広報誌には、毎年、この時期に新人研修医の一覧が載るんだよね、一言コメントみたいなものが書かれているわけ。そこに『手術をたくさん経験したいので、この病院を選びました。』のようなことを書いていたりするんだけど、私はちょっと残念な気持ちになるなあ。何か違うんじゃないんかな。」

 「・・・」

 「君たちが『選びました』じゃなくて、患者さんに『先生に診てもらいたい』、『先生に治療してもらいたい』と思われる人になって欲しいなあ。わかるかな? 選ぶ人じゃなく、選ばれる人になって欲しいんだよね。ゴメンネ。私の話、説教っぽいよね。」

 「いえ、そんなことないです。」
 


 ・・・まあ、『説教っぽいです』なんて、正直に言えないよね(笑)。 ゴメン。



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